2002-2004年度 学力向上フロンティア事業研究紀要 教科学習の見直しと評価の改善 |
3節 算数科学習の見直しと単元セット ▼算数科単元セット (1) ねらい 研究内容(1)(2)を常に意識し,日々の学習指導に活かすために,全学年の算数科全単元において,教師用指導資料である単元毎のカード(a,b,c,d,e)を作成し,研修・指導の充実を図る。この1単元分のカードをまとめて,単元セットと呼んでいる。 (2) 作成の手順 aカード:学期ごとに各単元の評価規準と指導形態等を整理したもの。 bカード:算数科の領域・単元・本時の基礎的・基本的な内容と学習過程で育てたい 学力を分析し,整理したもの。 cカード:算数の4つの評価観点の具体を明確にした,本質に迫る授業と評価規準を 整理したもの。 dカード:授業実践の中で,育てたい力を具体的に示した子どもの反応(よさ)を タイムリーに記録できるカード。子どもに常時持たせ,観点別に継続的な 評価活動を行う。 eカード:単元で理解させなければならない内容を洗い出し,観点別に整理した 評価問題。これをもとに個々の理解度を測り,確実な定着に向かわせる。 また,その評価結果をもとに, 小単元末あるいは単元末において, 補充的な教材及び発展的な教材を開発し,定着の場や挑戦の場を 保障する。 ▼単元セットを生かす学習の展開 ![]() ▼算数単元セットの各カード例 ○aカード例 「aカード:学期計画 第4学年2学期」 (PDF 7k) ○ 各単元の観点別評価基準と指導携帯や指導方法を構想・整理する。 ○ 各単元に少人数指導のタイプを見通し,計画する。 ○bカード例 「bカード:学期計画 第6学年1学期」 (PDF 13k) ![]() ○cカード例 「cカード:学期計画 第6学年1学期」 (PDF 15k) ![]() ○dカード例 「dカード:学期計画 第6学年1学期」 (PDF 14k) めざす子ども像(教科における考え方)を具体的に示し,授業の中でその求める姿が表出されたとき,具体的によさを賞賛していくこと(ポイント化)で,児童自身に,算数ではどんな学び方が必要なのか,自分にどんな学び方が身についてきたのかを知らせる。そのために,学年段階を考慮した,2種類のカード(1・2年用,3〜6年用)を作成した。特に,授業時間においては,算数の力 ア(意欲・関心・態度)・イ(数学的な考え方)についての評価に重点を置く。 ○eカード例 「eカード:学期計画 第6学年1学期」 (PDF 10k) 各単元で全員が身に付けてほしい内容の問題を教科書や学習から精選し,整理したもの。評価の観点を示し,どの観点の力がつき,何をさらに補充する必要があるかが分かる。 主に,単元における表現・処理,知識・理解の観点の結果の学力を評価する。 (関連項目 4節 「結果の学力」の評価の実際) |